2024年4月より貸切バスの制度改正で何が変わる?法改正の概要について
「貸切バスの横転事故(死傷者計29名)を受け、安全性向上策が迫られていました。重大事故を起こした事業者の大半は、点呼の未実施など運転管理が不十分であったことが原因とみられます。
その結果、静岡県で発生した事故を教訓に新たな対策が進められ、2024年4月から、貸切バス及び観光バスにおける点呼中の記録を動画にて保存することが義務化されます。
この記事では、貸切バス(観光バス)の点呼記録に関して条件や保存期間などのポイントについてご説明いたします。
(1)輸送の安全面に関わる書面の保存期間延長と電磁的記録を義務化
点呼の記録、業務記録及び運行指示書等について 1年間の保管義務 が3年間に延長されます
(2)点呼記録の録画・録音を義務化
点呼状況を録音及び録画(電話点呼については録音のみ)し、その電磁的記録を90日間保管を義務付けます
(3)アルコールチェック時の写真撮影を義務化
アルコール測定を行う際に顔写真を撮影し、その電磁的記録を90日間保管を義務付けます
(4)デジタル式の運行記録の使用の義務化
バスの運行距離等を運行記録計により記録し、当該記録を保存を義務付けます
(5)安全取組のため運転の実技指導を追加・公表内容の拡充
一般貸切旅客自動車運送事業者に、インターネット等で公表が義務付けられている安全取組の内容として、運転者に対して行う安全運転の実技指導を追加します